ハロウィンの花嫁感想

 

 

という訳で、見てきました。ハロウィンの花嫁。
3月後半から4月に掛けて出張含め仕事が激忙しく今もやや引きずっているんですが。
出張が終われば映画公開されるじゃん!を糧に頑張ってきましたよ~はぁ…推し…最高…♡

ひとまず2回見ての感想です。感想というか覚え書きみたいな。
現在ゼロティコラボドリンクを飲みクロノスタシスを聞きながら書いています。最高。
当然のことながらネタバレしかありません。この記事を見る人がいるような気はしませんが未見の方はご注意ください。
さらに中の人は腐なのでお察しください。
あとまだノベライズは読んでません。ノベライズを読む前の雑感をまとめておきたくて…この後読みたく思います

 

「下で待ってる」

 

今回のお話はここに集約されているような、そんな気が今しています。
この台詞にこめられたものを考察して涙が出そうになりました。3年前も、そしてヘリに飛び乗る降谷さんが口にした台詞。
彼らは何気なく口にしてると思うんですけど、「下で待ってる」=「生きて会おう」という意味が込められているんじゃないかなと。
萩原も、松田も、ヒロも。彼らは下に降りてくることなく亡くなってしまって。だからこそこの話での「下で待ってる」という台詞にはとても重みがあるというか、希望と、そして危険な職務にあたる彼らの覚悟が込められているような、そんな気がしてならない今日この頃です。

 

全体のお話的にはそうですね…すごく大倉脚本って感じがしました。
すごいあれな話で申し訳ないんですけど、わりと今までの大倉脚本の話を見てきた感じ、風呂敷を勢いで広げに広げまくってたたみ…たたみきれましぇぇえん! みたいな印象を勝手に受けており、今回はとっても心配していたんです…よね…
しかも高佐メインだけどプロモはれいくん推しだし…いや推しが出るのは嬉しいんだけど…みたいな複雑な気持ちを抱えて迎えた公開日。
良い意味で裏切られたかな、という感じがします。失礼ながらやっぱり風呂敷をものすごい勢いで広げていてややたたみきれていない感じは否めないんですけど(笑)、今回の群像劇的な展開の仕方とは合っていたのかなあ~~みたいな。ほら、70年代の刑事ドラマの世界って言ってるし(笑)

 

あとは何よりも音楽が菅野さんですからね!
踊る大捜査線PSYCHO-PASSと警察ものには定評のある菅野さん!
いやもう、オープニングからおしゃれで、それでいて不穏で最高でした。

 

今回の降谷さんは「謎の多い男」ではなく、潜入捜査中の警察官としての面にきっちりフォーカスされていて、話が進んだからこそのこのお話なんだなという実感がもてるというか。
本来の猪突猛進型きまじめれいくんの素顔いかんなく発揮! という感じが全面に押し出されていてよかったです。笑
本来の彼を見ると、安室としてのさわやかな彼も、バーボンとしてのミステリアスな彼もつくったものなんだなというのをしみじみと感じさせられますよね。きっと本当の仕事中は仏頂面7割、何かを暴こうっていうにこやかさ3割ぐらいに違いない。

 

そんな素顔がいかんなく発揮される警察学校組4人が集まった過去編。まあとにかくかっこいい。
親友を亡くしてちょっと危うい松田のことを3人は心配しているのかと思いきや、そうでもない? というのが意外だったり。でも異動したのはちゃんと把握しているあたり、遠くからそっと松田のことを見守っているのかな~と思ったり。あと降谷さんがちゃんとスーツ着てくるあたり、真面目な性格が出てるなぁっというのが(笑)


その後のプラーミャを追うシーン、警察学校編を見てると彼らの成長がひしひしと感じられてほんと良いですね。己のできることを自然と連携して行う四人、最高すぎる。
あとワイポリであんだけ殴り合ってた松田と降谷さんがここまで仲良くなってるのに人知れず感動ですよ。松田が亡くなったのショックだろうな……
なんたってヒロが「階段を駆け上がって」降谷さんを助けるシーンが本当にもう、言葉にならない。ヒロの最期も降谷さんは「階段を駆け上がって」助けようとするけど間に合わなくて。でもあのときもきっとヒロが降谷さんを救うし、今回もヒロの放った弾丸がプラーミャを特定するんですよ。ヒロはいつだって皆を救っている…

 

1回目を見たあとに、れいくんは死を恐れていないように見えるなっていうメモがありました。そう。ヘリに飛び乗るれいくん、死ぬつもりはないし最期まであがくだろうけど、結果として命を落としてもそれはそれっていう覚悟がありそうな予感がしたんですよね。
でも2回目を見たあとにそうじゃないのかな? って思ってきてます。
だって彼は「下で待ってろ」って言ったから。(ニュアンス的にね)
この辺や、ヒロの死因でのれいくんの表情の考察など、原作が進むと浮き彫りになるのかもしれませんね。

 

あと私、去年の緋色の弾丸と対比してしまう民なのをお許し頂きたいのですが、

 

「健闘を祈る」

 

っていう降谷さんの話の締め方がですね、今の降谷さんとコナン君の距離感が出ていてとても好きだったりします。
赤井さんとコナン君は共犯者的な距離感なので、全部互いの手の内を晒しての「あとは好きにしろ」という感じがすごく、すごーくあるのですが、コナン君と降谷さんはまだ互いに知らせていないことがあるんですよね。
だからこそのちょっと挑戦的な「健闘を祈る」で、絶妙な信用できるけど信頼はまだしていないという距離感でとても好きです。
いつかは彼も共犯者的な立ち位置になるのかもしれませんが、もしかするとずっとこんな感じなのかもしれない。
ラストの降谷さんって青山先生書き下ろしっぽいですよね。ちょっと瞳が揺れているのが印象的でした。矛盾に気が付いているのか、それとも単純に過去を思い返しているのか…

 

あとは高木刑事と佐藤刑事ね! 花嫁姿はやっぱり訓練なのね(笑)っていう感じでしたが、ラスト、高木刑事が亡くなった役でも元気に訓練する佐藤刑事にあ、乗り越えたんだなっていうのを感じました。高木刑事は悪運が強いから二人の相性は良いに違いない(笑)
高木刑事の「僕が恋い焦がれているのは~」の名台詞、最高である。

 

そしてラストのエレニカの激白から協力してボールを大きくしていくところ、コナン君がエレニカを抱きしめるところも、仲間がエレニカの意見に従うところも、村中が婚約者にはこの勘は働かないっていうところもどこも印象的なシーンばかりですね。
きっと子どもの姿の新一でなかったらエレニカは止められなかっただろうし、一番傷付いたエレニカだからこそ皆が協力することを選んだんだろうし、同期の目暮警部に檄を飛ばされなければ村中さんは復活しなかっただろうし。
誰かが誰かの背中を押しているんだろうなっていう。そして協力できたんだろうなっていう。現実は違うかもしれないけれど、こういう心は忘れないでいたいものです。

 

あとは主題歌がバンプなのはびっくらぽんでしたよ。
大丈夫なのかって思いましたよ。私こう見えても青春をバンプと共に過ごしてきましたからね。ユグドラシル世代ですからね。最近穏やかになってしまったバンプからはちょっと離れていたんですけど、ここで再会するとは思いませんでしたよ。
大丈夫でしたよ。
今の彼らだからこそ、この映画の主題歌にぴったりな曲というか。

 

あとすごいどうでもいい話なんですけど、パンフで降谷さんの階級が紹介されていてずっと警部を推していた私としてはとても嬉しかったり。
降谷さんはいわゆる準キャリアの警察庁出向組だと思っているんですけど、あれですよ、この歳で警部ってことは昇進試験をすべて一発合格しているエリートなんですよ。
いやこれすごいことなんですよ~~~すごいことのはず(と声を大にして言いたい)

 

とりとめもなく書いてしまいましたが、まだまだ見に行きたい今日この頃です。
見ると元気になれる映画。名探偵コナンはすごい。